【認定講習会および研修会】第10回 平成29年1月29日開催

      2023/11/09

平成28年度 第10回一般社団法人東京形成歯科研究会 主催 公益社団法人日本口腔インプラント学会 認定「講習会」 開催のご案内

講演

「インプラント上部構造の設計と製作に関する注意点」
大阪大学大学院歯学研究科 教授 前田 芳信
「無歯顎ケースに対する補綴の選択基準」
一般社団法人東京形成歯科研究会
ファミリー歯科診療所・つくば予防インプラントセンター・池袋インプラントデンタルオフィス 李 徳操

開催概要

日時
2017年1月29日(日)
タイムスケジュール
  • 9:00~  勉強会「講師 奥寺 元」
  • 10:00 ~ 講義「前田 芳信」 インプラント上部構造と治療計画 リスクファクター
  • 11:00 ~ 講義「前田 芳信」 単独修復での注意点 印象法 CAD/CAM など
  • 12:00 ~ 予演会(発表者 渡辺 泰典) ※ランチョン形式
  • 12:30 ~ 予演会(発表者 増木 英郎) ※ランチョン形式
  • 13:00 ~ 講義「前田 芳信」 多数歯での注意点 一次固定と2次固定
  • 14:00 ~ 講義「前田 芳信」 インプラントオーバーデンチャーでの注意点
  • 15:00 ~ 講義「李 徳操」 無歯顎ケースに対する補綴の選択基準
  • 16:30 ~ 予演会(発表者 相澤 八大)
  • 17:30~  勉強会「講師 奥寺 元」
場 所/会 場
オクデラメディカルインスティテュート セミナー室(5F)
※当日は、「4F・王子フィットネス&ジム」までお越しください。
5Fセミナー室へは4Fを経由して頂きます。
住所
東京都北区王子-26-2 ウェルネスオクデラビルズ
TEL :03-3919-5111
FAX:03-3919-5114
※当日の連絡先 TEL:03-3912-9275
受講料
○(一社)東京形成歯科研究会主催 JSOI 認定「 講習会 」受講生:無料 ※2016 年度(一社)東京形成歯科研究会主催 JSOI 認定講習会 受講料に含まれる。
○(一社)東京形成歯科研究会会員:無料 ※2016 年度 (一社)東京形成歯科研究会年会費に含まれる。
○ 一般参加者(受講希望者):25,000 円
振込先
銀行名:みずほ銀行
支店名:王子支店(店番号 557)
口座種類:普通預金
口座番号:1517592
口座名義:シヤ)トウキヨウケイセイシカケンキユウカイ 一般社団法人東京形成歯科研究会 代表理事 奥寺元
※「振込手数料」は参加者様にてご負担をお願い致します。※お振込の際に発行される「振込明細」を領収書と致します。
振込期日
2017 年 1月 13日(月)
お申し込み方法
別紙「参加申込書」に必要事項をご記入の上、FAXまたはE-mailにてお送り下さい。
FAX:03-3919-5114
E‐mail:okudera@carrot.ocn.ne.jp

[お問合せ]
東京形成歯科研究会 事務局 担当:押田浩文
〒114‐0002
東京都北区王子2‐26‐2 ウェルネスオクデラビルズ3F オクデラメディカル内
TEL:03‐3919‐5111
FAX:03‐3919‐5114
E‐mail:okudera@carrot.ocn.ne.jp
参加申込締切日
2017 年 1 月 20 日(金)12:00(正午)

講演内容

午前の部/午後の部①

「インプラント上部構造の設計と製作に関する注意点」

大阪大学大学院歯学研究科 教授 前田芳信

インプラント治療において上部構造は機能や審美性を発揮する上で最も重要なもたんのであり、その設計はインプラントの埋入位置や深度、角度などをも規定する因子でもある。したがって、インプラントクラウンからボーンアンカードブリッジ、オーバーデンチャーに及ぶ多様な上部構造の選択肢の利点、欠点さらにリスクファクターに関して十分に理解して治療計画の立案にあたることが求められる。今回は Misch の「成功するインプラント補綴」ならびにインプラント学会編の「インプラント治療指針」をもとに、各選択肢を有効に利用するためのポイントについて再考してみたいと考える。

参考図書

Misch CE: 成功するインプラント補綴 永末書店
口腔インプラント治療指針 2016
補綴臨床別冊 知っておくべきインプラントオーバーデンチャー 2016


略歴/所属

現職 大阪大学大学院歯学研究科 教授

昭和 52 年
大阪大学歯学部卒業
昭和 56 年
同 大学院歯学研究科修了
昭和 56 年
同 助手
昭和 59 年
同 講師(大阪大学歯学部歯科補綴学第二講座)
昭和 61 年 12 月より
 
昭和 63 年 11 月まで
文部省在外研究員
Visiting Assistant Professor
(The University of British Columbia, Canada)
平成 4 年 12 月
同 助教授
平成 9 年 2 月
文部省在外研究員
(University of Geneva, Switzerland)
平成 9 年 7 月
大阪大学歯学部附属病院口腔総合診療部 教授
平成 19 年 6 月
大阪大学大学院歯学研究科 顎口腔再建学講座
有床義歯補綴学・高齢者歯科学分野 教授
平成 26 年 4 月より
 
平成 28 年 3 月まで
大阪大学歯学部附属病院病院長
現在に至る

所属学会

International Association for Dental Research
International College of Prosthodontists (President 2013-2014)
Academy of Osseointegration
European Association for Osseointegration
日本補綴歯科学会(指導医、専門医)
日本口腔インプラント学会(理事、指導医、専門医)
日本スポーツ歯学医学会 (理事、認定医)

午後の部②

「無歯顎ケースに対する補綴の選択基準」

一般社団法人東京形成歯科研究会
ファミリー歯科診療所・つくば予防インプラントセンター・池袋インプラントデンタルオフィス
李 徳操

患者の希望も私たち歯科医師の使命も天然歯の保存であることは,周知の事実である.しかしながら,歯周病が高度に進行していたり,残存する歯の Structure が不十分な場合などは,やむを得ず,抜歯を行う必要があり,その結果,多数歯欠損や無歯顎に至る症例も多く経験する.欠損補綴にインプラントを選択することで,強固な咬合支持の回復と維持が期待できることから,機能的および審美的に望ましい状態に改善することが可能となり,患者の QOL の維持,向上に大きく貢献できることが考えられる.しかしながら,欠損に至った原因は多様で,欠損部顎堤の形態や位置関係も様々なので,インプラントを適応する場合,その治療計画には苦慮することも多い。
今回,多数歯欠損や無歯顎症例において,インプラントを用いて全顎治療を行う際,欠損部顎堤の状態や顎間関係などに着目し,患者の QOL を維持していく上での治療手順や補綴設計など,効率的なインプラント治療を行うための治療方法について,また最近注目されてきているサージガイドについても、私見をまじえて解説したいと思う。


略歴
1954年
神戸生
1980年
岐阜歯科大学卒業
 (現朝日大学)
1987年
ファミリー歯科開業
1995年
医)飛翔会 
 ファミリー歯科診療所開設
2006年
つくば予防インプラントセンター開業
2013年
池袋インプラントデンタルオフィス開設

所属学会

日本口腔インプラント学会 ICOI
日本臨床歯周病学会
東京歯科形成研究会
日本自家歯牙移植研究会
JIADS
月臨会
筒井咬合療法研究会
月臨会

予演会①

学会名
(公社)日本口腔インプラント学会 第 36 回関東・甲信越支部学術大会
会 期
2017 年 2 月 11 日(土)・12 日(日)
会 場
京王プラザホテル(東京・新宿)
発表日程・時間帯
2 月 11 日(土)10:00~10:50
※上記時間帯の内、発表 7 分+質疑 3 分(合計 10 分)
発表会場
第 2 会場(京王プラザホテル 4 階 「花 A」)
発表者
渡辺 泰典
所 属
一般社団法人東京形成歯科研究会
演 題
4 タイプの血小板濃縮材料調製における遠心条件がおよぼす血球分布への影響
抄 録

Ⅰ 目的: 現在歯科臨床で広く使用されている血小板濃縮材料として,PRP, PRGF, A-PRF, CGF の 4 タイプ があげられる。これらの調製法はどちらも血小板の濃縮を目的としているものの,遠心条件に大きな違 いがある。たとえば,PRP は高速回転による 2 回遠心を特徴とするのに対して,A-PRF や PRGF は低速の 1 回遠心により調製する。しかし,それらの遠心後,血小板や白血球の分布にどのような差が生じてい るかなどについて比較研究された例はない。なお,本研究は,共同研究先大学医学部倫理委員会の承認 (承認番号 2297)を得て実施した。
Ⅱ 材料および方法: 同意のもと ACD を添加した状態で末梢血を採取し,1100 g (8 min; swing), 530 g (8 min; swing), 195 g (8 min; angle), 550-855 g (13 min; angle;自動変速)の 4 通りの遠心方法で分画化し た。赤血球分画と血小板などを主体とする上清のそれぞれに分布する血球密度を自動計測機にて計測し た。4 群間の差の検定は,ANOVA と Tukey’s test にておこなった。また,並行して,抗凝固剤を添加し ない状態で定法により調製したA-PRF/CGF について,赤血球分画のクロットに含まれる血小板を SEM で観察するとともに,採血管の内壁に接着する血球数についても計測した。
Ⅲ 結果: 高速回転した場合,赤血球分画の容量は減少し,赤血球密度は高くなる傾向があった。しかし ,この傾向とは関係なく,血小板と白血球は高速自動変速の遠心条件で予想以上の多くの赤血球分画に 含まれた(PLT: 約 13×104/μL, WBC: 約 59×102/μL) (全血 PLT: 約 19×104/μL, WBC: 約 44× 102/μL)。一方,530 g の遠心で赤血球分画に含まれる血小板数はもっとも少なかった(PLT: 約 7×104/μL)。また,A-PRF/ CGF の赤血球分画に相当するクロット内に凝集した血小板の局在を認めた。
Ⅳ 考察および結論: A-PRF/CGF 中に含まれる血球数については,全血中の血球数から,赤血球分画と上清およびクロット中に含まれる血清に含まれる血球数を差し引くという方法(引き算法)が一般的とされている。しかし,われわれの結果は,赤血球分画に相当数の血小板や白血球が含まれることや採血管の内壁にも有意な血球付着があることが示しており,使用器具への付着やハンドリングの損傷による損失もありうることを考慮すると,上記の引き算法による血小板数の算定は適当とは言えない。

予演会②

学会名
同上
会 期
同上
会 場
同上
発表日程・時間帯
JSOI 事務局にて調整中
発表会場
JSOI 事務局にて調整中
発表者
増木 英郎
所 属
一般社団法人東京形成歯科研究会
演 題
PRP 等を応用した顎顔面形態修正処置1症例 ~顔貌形態測定と GBR 角度の変化~
抄 録

Ⅰ目的: 欠損部位の義歯床部やロングスパン BRIDGE においては、経年的に骨吸収が行なわれインプラント埋入のみにかかわらず顔貌の変化を起こす。顎欠損は顔貌の形態構成に影響を与え,アンチエイジン グ上問題がある欠損顔貌に顎再建すれば顔貌の変化を与える。今回そのような症例に対して PRP 由来物 質を応用し,迅速に安全に組織の再生を行い、合わせて顔貌等の変化を確認できたので報告いたします。
Ⅱ材料および方法: 私どもは歯槽骨及び歯肉形態修正において,自己血由来の多血小板血漿(PRP)また は多血小板フィビリン(PRF)が持つ特徴を踏まえて,治癒促進や審美を求めた形態再生の効果を追求 してきた。その PRP の製作は上腕の正中静脈から 40~60mL の末梢血を採取し、同一の血液から遠心分 離にかけ,PRP・PRF など数種類の血小板濃縮生体材料を血小板濃縮調製する。患者は 65 歳女性で全身 状況は問題がなく,3 本のインプラントを 10 年前に埋入し,その後,天然歯 3 本抜歯,前歯部3本欠損 の暫定のロングスパンインプラント BRIDGE を 8 年前に装着,抜歯含めて 8 年が経過。骨欠損は MISCH の 分類で DivistionC-h であり,側貌顔貌の鼻唇角に影響を及ぼしている。その PRP・PRF とガラス管と 10%アルギン酸を 10%塩化カルシュウムに反応させた FibrinClot を骨補填材バイオス R及び吸収性 HA を まぜ,それを組織再生物質 3D 形態形成器により骨欠損部に合わせた形態を作り、患部に挿入し縫合後 治癒を待ち,三カ月後に顔貌写真を長岡式顔貌計測で測定合わせて木下式 GBR 角度測定で検証を行った。尚,処置・発表に際して本人より同意を得た。
Ⅲ結果: 挿入後の治癒は一般の GBR と同様に順調に治癒促進され,目的部位は CT 画像においても骨増殖 がみられた。また顔貌計測,GBR 角度においても平均で治療前後,+13.42 度と明らかな差が観察された。
Ⅳ考察および結論: この1ケースの顎欠損は顔貌の形態構成に影響を与え,アンチエイジング上問題があった症例で,本人も口先がとがったアヒルの唇である側貌間を気にしていた。その鼻唇角を改善する ことで側貌間が変化し,患者も満足している。従来この分野は義歯床などでおこなってきたが,骨再生 の技術により生体にマッチした改善が可能となった。このことは顎顔面審美上,新たな意義がある治療 法であると考える。

予演会③

学会名
同上
会 期
同上
会 場
同上
発表日程・時間帯
JSOI 事務局にて調整中
発表会場
JSOI 事務局にて調整中
発表者
相澤 八大
所 属
一般社団法人東京形成歯科研究会
演 題
重症度な歯周疾患に応用した可撤式エレクトロフォーミングの 8 年後の経過症例
抄 録

Ⅰ目的: インプラント治療は未だに解決されない分野であり,その中で上部構造のアクセスホール部の処置がネジ固定かセメント固定かには議論の余地があり,双方一丁一端がある。そこで今回,もう一つ の選択肢として患者可撤式のエレクトロフォーミング法を検証した。この方法はネジ固定やセメント固定の問題点を克服し,密着性に優れた新たな一方法であった。そこで今回,この経年的観察結果の報告を行いたい。
Ⅱ材料および方法: ゴールドエレクトロフォーミング(電鋳)は金メッキされた内冠のコーピングが金の持つ弾性で密着し,着脱に抵抗を生じ,また外冠の把持効力維持と唾液の介在で吸着を期待するもの である。エレクトロフォーミング作成に使用した機械はドイツ製ガンマット・フリープロセッサーで ,電解液を使用し無害の金を含ませた硫酸化合物中で通電し電鋳を行うもので,外冠内側に厚さ約 200~280μm の金メッキの原理を応用して内冠を制作するものであった。使用後 8 年経過し,その目的 を考察した。インプラント周辺の清掃性から派生するインプラ ント周囲炎がどのような経緯をたどり ,歯周検査を行い状況を検証した。
Ⅲ結果: ガンマットフリーでエレクトロフォーミングを行う技工操作は比較的容易であった。エレクトロフォーミングを行ったインプラント上部構造は,その構造からアバットメントに食い込み、摩擦抵抗 や把持効力及び唾液の介在による吸着力を発揮して,通常の咀嚼時においても脱落しなかった.しかも 装着者自身での着脱は容易にできた。この 3 本で使用した本方法は,8 年の経過においても咀嚼時に離 脱が起こらず,安定して咀嚼が可能となった。また,重症度の歯周において定期的ケアを行った。歯牙 はポケットの増加や動揺度は進行がみられるが,インプラント部にはそれらの影響を受けず安定している。
Ⅳ考察および結論: インプラント臨床における上部構造のアクセスホール部の処置が,ネジ固定かセメント固定かには議論の余地があり,双方一丁一端がありながら改善されないままにインプラント臨床が 拡大され,その結果おびただしいインプラント周囲炎を起こしている。今回エレクトロフォーミング行った重症度の歯周病罹患者において,自信で着脱を行い周辺を十分に清掃し,マッサージを行う事により周辺組織が健康的に維持されていることが伺えた。本方法はインプラント臨床上,意義深いものであると考える。


PAGE TOP

facebook
認定再生医療等委員会